
近年、全国各地で「放置竹林」が問題になっています。竹は成長が非常に早く、手入れを怠ると周囲の森や農地を覆ってしまい、生態系や景観に大きな影響を及ぼします。石川県でも竹林の管理が追いつかず、「どうにかしたいが利用法がない」という声が多く聞かれます。
一方で、国内で流通するメンマの約9割は輸入品に依存しています。私たちの足元には、利用されないタケノコ資源が眠っているのに、それが活かされていないのです。
この矛盾を解決するために、竹林整備と食品加工を結びつけ、地域資源を“食”へと循環させる取り組みを始めました。きっかけは、地元NPO代表の「竹を資源としてブランド化したい」という言葉に共感したこと。そこから全国の仲間ともつながり、富山県の先行プロジェクトで製造方法を学びました。
今回のプロジェクトでは、石川県で収穫したタケノコを使い、富山県の工房に製造を委託して“純国産メンマ”を商品化します。2025年はこの「第一弾」を確実にお届けすることを目指します。
将来的には石川県内に製造拠点を設け、収穫から加工・販売までを地域内で循環させることが目標です。竹林整備による里山の保全、発酵食品としての新たな味わいの創出、そして地元雇用や技術継承へとつなげていきます。
「未利用資源」×「発酵食品」という新しい価値を石川から提示し、竹をあきらめない循環モデルを全国へ広げたいと考えています。

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